プロフィール
星野龍之介
星野龍之介
ニックネーム:りゅう

性別:男性

誕生日:1982年2月1日

血液型:A型

出身地:沖縄県

趣味:ラグビー、ウィンドサーフィン、釣り、素潜り、乗馬




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2008年10月09日

手間とお金

うちの会社は、ものづくり事業として
キャンドルの制作・販売も行っている。
物を作っていると、現代社会で売られている物が、
どれほど安いのかにびっくりする。

うちのキャンドルは、決して安いとは言えない。
その辺の雑貨屋さんで売っているキャンドルと比べると一目瞭然だろう。
しかし、うちのキャンドルがめちゃくちゃ高いとは、
作っている側からはとても思えない。

うちのキャンドルは、ジェルキャンドルである。
まず一定の温度でジェルを溶かす。
時間がないからと、急激に熱い温度で溶かそうとすると、
ジェルの組織が壊れて、うまく作れなくなる。
焦ってはいけない、じっくり溶けるのを待たなくてはいけない。
この間の時間も僕にはもったいなくてしょうがない。
何か他に出来る事はないのか?
色々最初は、工夫を考えた。

しかし、結局じっくり待つことが必要な過程がいくつかある。
今は、一番効率の良い作り方をしていると思う。
慌てると、失敗する事も多くなる。
時間が余計にかかってしまう。
手間暇掛けた時間の割にとても価格が合わない。
しかし、これ以上高くすると売り上げが落ちてしまう。

日本は、どんどん職人と呼ばれる人たちが減っている。
もちろん、中国で作れば安くで作れる。
当然、日本で同じように作っていた人達は、
中国で作っていた値段に合わせて作ると食べていけなくなる。
職人がまた減る。
そして日本の技術は、外に盗まれていく。
ある意味では仕方のない事だと思う。
僕だって、物を買う時は安く買いたいと思う。
当り前の事だ。

先日、キャンドルを納品しに行った時、
そこの店長さんと少しお話をした。
その時、店長さんが面白い話をしてくれた。
琉球ガラスとは、もともと再生ガラスで作っていたらしい。
もともと沖縄はお金がなく、ガラスを集めて
再生ガラスでガラス製品を作っていたのだ。
それが、もともとの琉球ガラスと呼ばれているものだ。
しかし、今お土産物として売られている殆どのものは
原料ガラスで作られている。
現在は、人件費が高くなって、原料ガラスで作る方が安く収まるからだという。
しかし、沖縄は再生ガラスで作るやり方をずっと受け継いで来た為、
原料ガラスで作ったものは、工芸品としてはいまいちだと。
これが続けば、そのうち琉球ガラスは売れなくなると考えていると。
誤解を与えないように言っておくが、
琉球ガラスは、再生ガラスで作らなくてはいけないという定義はない。
だから、お土産物屋さんが偽って売っているわけではない。

この話を聞いて、すごく考えさせられ、
切ないという表現が適切なのか分からないが、
何か悲しい気分になってしまった。
確かに人件費が高いなら人件費を削る方法を考えるのが、
一般的な考えだし、経営者ならそう考えるべきだと思う。
しかし、文化や工芸品は守るべきだと思う。
この矛盾をどうすればよくなるのか、解決策は思い浮かばないが、
職人の手間と市場との価値がずれてしまっているのだと思う。
そして、その事を忘れてはいけないと思った。

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Posted by 星野龍之介 at 23:25│Comments(0)ビジネスの事
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